RUGBY GUIDEラグビー解説

ラグビーを観る上で誰しもが経験する事に、「ルールが良く分からない」という事がありますよね。 ですが、現在のラグビーのルールを一から全て細かく説明しようとすると膨大なボリュームになってしまいます。
静岡ブルーレヴズでは、ラグビーの表層のルールを説明するのではなく、現在プレーされているラグビーを形作る方針や思想を紐解きながら、少ない知識でもラグビーのプレーの多くを理解してもらえるコンテンツを提供したいと思います。
このコンテンツを見た皆さんがラグビーの様々なプレーについて理解を少しでも深め、「ふむふむ」と分かってもらえるような、そんな説明を目指します。
レヴズ レヴズ君

その1
ラグビーのプレー、究極の目的

ボールを相手陣に進めて点を取るスポーツである!

その1ラグビーのプレー、究極の目的①重要なのは、ボールを持つこと奪うこと!

ボールを持たないとトライはできないし、ボールを持っていればトライはされない。

その1ラグビーのプレー、究極の目的②そして、相手エリアに前進する!

ラグビーのスコアと言えば、トライ。 トライは、相手のゴールラインより奥(インゴールと呼ぶ)にボールを置く事。 なので、相手エリアに進まなければトライはできない。

レヴズの解説

ラグビーのスコアはトライ以外に、ボールを蹴ってラグビーポールの間の上 を通す「ゴール」があるよ。
ゴールにも3種類あって、トライの後に狙える「コンバージョンゴール」( 単にゴールとも言う)、相手のペナルティの時に狙える「ペナルティゴール 」、プレー中に狙える「ドロップゴール」(見る機会は多くなく珍しいよ) があるんだ。
ゴールは、近くから蹴った方が成功確率は高いので、その点でも相手エリア に前進しておく事が重要なんだよ。

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その2
ラグビー超シンプルな基本ルール

基本ルール1:ボールの後方からプレーに参加しないといけない

その2ラグビー超シンプルな基本ルール1①キックオフ

試合開始のキックオフ、キッカーの後ろからプレーに参加!

その2ラグビー超シンプルな基本ルール1②パス

パスは後ろにしないと✖!

その2ラグビー超シンプルな基本ルール1③ブレイクダウン

味方が倒れたときに、助けに行くのは後ろから!

その2ラグビー超シンプルな基本ルール1④キック

ボールを蹴った時、キッカーよりも前にいた人はボールを取りに行ったら✖!

レヴズの解説

ラグビーの起源は「フットボール」。だけど、起源としてプレーされていた 頃の「フットボール」はルールも地域によって違っていて今のサッカーのル ールともかけ離れていたんだって。
だけど、ボールの奪い合いがあるのはどこの「フットボール」でも共通して いて、奪い合うボールを境に自陣・敵陣とされて敵陣からプレーしてはいけ ない事も、共通していたそうだよ。
その名残からかラグビーも基本的に、ボールの後ろ側(自陣)からプレーし ないとダメで、ボールの前側はオフサイドポジションとなるよ。

基本ルール2:ボールを前に投げても、落としてもいけない

その2ラグビー超シンプルな基本ルール2①ノックオン

ボールを前(自陣側でなく敵陣側)に落とすと、相手ボールのスクラムになる。

その2ラグビー超シンプルな基本ルール2②フォワードパス

ボールを前の方(自陣でなく敵陣側)に投げてパスしても、相手ボールのスクラムになる。

その2ラグビー超シンプルな基本ルール2③キック

ボールを前(自陣でなく敵陣側)に蹴る事はOK。ただし、蹴られたボールを追いかけられるのは、ボールを蹴った選手の後ろ(自陣側)にいた選手だけ。

その2ラグビー超シンプルな基本ルール2④ボールキャリー

相手エリアに前進する為の一番シンプルな方法は、ボールを持って前に走る事

レヴズの解説

ボールを前にパスしたり、キックした選手より前にいた選手がボールを取ったりする事がダメなのは、ボールの前は敵陣でプレーをしてはいけないエリア(いわゆるオフサイドのエリア)なので。
ボールを前に落とす事も、ボールを前に動かす点でパスと同様と考えられるよ。

基本ルール3:立ってプレーに参加しなければいけない

その2ラグビー超シンプルな基本ルール3①タックルで倒されたらボールを離さないとダメ!

タックルされて相手が離そうとするボールを奪うプレーを「ジャッカル」と言う。 ジャッカルされないように、ボールを離さないでいると「ノット・リリース・ザ・ボール」というペナルティ。(ボールを保持したままという意味で「ホールディング」と言う国もある。) ペナルティを取られないために、ボールを後方(自陣側)に置くプレーが一般的。

その2ラグビー超シンプルな基本ルール3②タックルして相手を倒したら相手から離れないとダメ!

タックルした相手をそのまま離さないと「ノット・ロール・アウェイ」というペナルティ。タックルされた選手がボールを離せなくなってしまうから。 タックルした選手は、その場から離れて自陣側に立つまでプレーに参加できない。


その2ラグビー超シンプルな基本ルール3③相手が離したボールは立って取る(寄りかかってもダメ!)

ジャッカルしようとボールに手を伸ばしても、手や膝が地面についてしまっていると、自分の力で立ってないと見なされ「オフ・フィート」のペナルティ。

レヴズの解説

ラグビーの基本的な考え方として、「立ってプレー」しないといけないんだ。
タックルされたらボールを離さないといけないのも、タックルしたら相手を 離さないといけないのも、ボールを取りに行く時に寄りかかってはいけない のも、全てこの考え方によるものだよ。

基本ルール4:ケガをしない・させないようにプレーしなければならない

その2ラグビー超シンプルな基本ルール4①肩から上にタックルしちゃダメ! その2ラグビー超シンプルな基本ルール4②相手を掴まないタックルはダメ!(体当たりはダメ!)
その2ラグビー超シンプルな基本ルール4③空中に空中にいる相手にタックルしちゃダメ! その2ラグビー超シンプルな基本ルール4④ボールを持っていない相手へのタックルはダメ!
レヴズの解説

タックルはラグビーの象徴的なプレーだけど、相手をケガさせるような危険 なプレーは禁止されているよ。
上の4つは危険で相手をケガさせてしまう確率が高いのでペナルティになる し、ひどい場合はレフリーがイエローカード(10分間退場)やレッドカード (退場)を出すよ

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その3 ラグビーを代表するプレー

実際のプレーを見てみよう!

その3ラグビーを代表するプレー①トライ

相手陣のゴールラインの奥(インゴール)の地面にボールを置くと、トライになって5点が入るよ。 ボールを置くのは一瞬でOKだけど、ボールと地面の間に腕や体の他の部位が挟まれていたらトライにはならないんだ。 トライの後は、キック(コンバージョンやコンバージョン・ゴール、もしくは単にゴールとも言う)を蹴る事が出来て、そのキックが入ると2点だよ。 トライ後のキックは、トライをした位置から自陣に真っ直ぐ下がった場所から蹴る決まりになっているよ。 ブルーレヴズのトライの瞬間は、みんなで喜んで大きな拍手を送ってね。

その3ラグビーを代表するプレー②タックル

ボールを持って走ってくる選手を捕まえて倒すプレー。前にパスできないラグビーではボールを持って進まないといけないから、それを止めるためにタックルをするよ。 相手は全力でぶつかってきたり、タックルをよけてきたりするけど、その中で自分も相手もケガをしないようにタックルを成功しないといけないよ。 タックルが失敗すると、相手チームにどんどん前進されてしまうけれど、逆に力強いタックルが決まるとボールを奪えるチャンスになるんだ。 激しいタックルが決まったら、選手に大きな拍手を送ってね。

その3ラグビーを代表するプレー③スクラム

フォワード(FW)と呼ばれる1チーム8人の選手が肩を組み・体を寄せて、相手の8人と押し合いをするプレー。押し合いながら、両チームの真ん中から入れられるボールを奪い合うんだ。 フォワードの8人、中でもスクラムの最前列にいる3人は、試合の勝ち負けだけでなくスクラムでの勝負にも強いこだわりを持っている選手が多いよ。 ブルーレヴズの試合では、スクラムになったら、手や体をたたいたり、足踏みしたりして大きな音を立てて、選手にエナジーを送ってね。


その3ラグビーを代表するプレー④ラインアウト

ボールがピッチの外(左右)に出た時に行う、サッカーではスローインに当たるプレー。だけどサッカーと違って、両チームの選手が2列に並んでその真ん中にまっすぐにボールを投げないといけないよ。 ボールを取る選手を他の選手が持ち上げる(リフトと言うよ)事ができるので、身長2m近い選手がリフトされて高い場所でボールを取るプレーは、実際にスタジアムで見ると圧巻だよ。 もうすぐ敵陣ゴールラインの距離でマイボールでのラインアウトはトライの大チャンスだから、ブルーレヴズの試合では大きな拍手で選手を後押ししてね。

その3ラグビーを代表するプレー⑤モール

複数の選手が一団となってボールを保持して前進しようとするプレー。モール開始時は一番先頭の選手がボールを持っていないとペナルティだけど、一度モールが形成されたらボールキープの為に一番最後の選手がボールを持つ事が一般的だよ。 ラインアウトでボールを取った後に、モールが形成される事が比較的多いんだ。ラインアウトからのモールはブルーレヴズの伝統的な得意プレーで、敵陣深くでのラインアウト⇒モールはトライの期待が高まるから、モールを組んだら大きな声援や拍手で力強く後押ししてね。。

その3ラグビーを代表するプレー⑥ラインブレイク

ボールを持って走り、タックルしてきた相手を抜いて前に進む事を、ラインブレイクと言うよ。 ラインブレイクをして大きく前進する事ができたら、スタジアムには大きな歓声が巻き起こるよ。ブルーレヴズの選手が何度もラインブレイクをできるように祈っていてね。




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その4 ラグビーのルール
《スコア》

ラグビーのスコア方法は5つあって方法によってスコア(点数)が異なるよ。

その4ラグビーのスコア①トライ

スコアは5点。略称は「T」。 相手陣のゴールラインの奥(インゴールと言う)にボールを置くと「トライ」だよ。




その4ラグビーのスコア②コンバージョン

スコアは2点。「コンバージョン・ゴール」や「ゴール」とも言うよ。略称は「G」や「CG」。 トライの位置から自陣に真っ直ぐ下がった位置から蹴る事ができて、どこまで下がるかはキッカーが決められるよ。蹴ったボールがゴールポスト(その形からHポールと言う)の内側・上側を通るとスコアになる。

その4ラグビーのスコア③ペナルティ・ゴール

スコアは3点。略称は「PG」。 相手がペナルティを犯した時に、その場所(もしくは自陣側に真っ直ぐ下がった場所)からキックを蹴る事ができて、コンバージョンと同様にボールがゴールポストの内側・上側を通るとスコアになるよ。

その4ラグビーのスコア④ドロップ・ゴール

スコアは3点。略称は「DG」。 プレー中に、ドロップ・キック(ボールを地面に落とした(ドロップした)直後に蹴る事)したボールが、ゴールポストの内側・上側を通るとスコアになるよ。

その4ラグビーのスコア⑤ペナルティ・トライ

スコアは7点。略称は「PT」。 相手がペナルティを犯したのでトライにはならなかったけれど、そのペナルティが無ければトライになっていたとレフリーが判断すると「ペナルティ・トライ」となり、トライの5点、コンバージョンの2点の合計の7点が加算されるよ。

レヴズの解説

トライは昔は4点や3点の時もあったけれど、徐々にトライの価値が上がってきたんだ。
初期のラグビーではトライでは点数が入らず、次に説明する「コンバージョン」にトライする(挑戦する)権利を与えられるだけだったよ。なので、挑戦できると言う意味で「トライ」と言うんだ。

コンバージョンのキッカーはトライした選手である必要はなく、チームが決めていてるキッカーが蹴るよ。たまに、距離が短い時と長い時でキッカーを変えるチームもあるよ。

相手がペナルティを犯した時は、ペナルティ・ゴールを狙う事以外にも、グラウンドの外に蹴り出して陣地を稼ぐ事やスクラムを組む事なども選べるよ。位置が敵陣でピッチの真ん中に近い時は、成功しやすいからゴールを狙う事が多くなるよ。コンバージョンと同じく、チームが予め決めているキッカーが蹴る事になるよ。

ペナルティ・トライは、以前はトライ分の5点だけ加算されてコンバージョンは蹴られていたよ。ルール改正でコンバージョンを蹴らずに一気に7点が入るようになったよ。

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その5 ラグビーのルール
《プレー時間》

その5ラグビーのプレー時間①時間

ラグビーワールドカップや各国代表同士の試合、リーグワンも含め各国のトップレベルの試合では、40分の前後半となるよ。(日本では大学ラグビーも40分、高校生は30分)ハーフタイムの時間は予め決められていて、リーグワンでは12分だよ。

その5ラグビーのプレー時間②タイムキーパー制

トップレベルの試合では、タイムキーパー制が取られていて、選手のケガが発生した時など、プレーが止まる時は時間も止まるよ。


その5ラグビーのプレー時間③終了

タイムキーパー制の試合では前後半共に、時間が40分になるとホーン(もしくは何らかの合図)が鳴り、その後にプレーが切れたタイミングで終了となるよ。(ただし、ペナルティでプレーが切れた場合は除く)

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その6 ラグビーのルール
《グラウンド》

ラグビーのグラウンド(フィールド、ピッチ)には
いろんな線が引かれていて、それぞれ意味があるけれど、
ここでは特に知っておくべき線(ライン)とエリアについて説明するよ。

その6ラグビーのグラウンド①タッチライン

タッチラインからボールが外に出ると、ラインアウトでプレーが再開するよ。通常はボールを出したチームの相手チームのボールのラインアウトになるけれど、ペナルティ・キックでボールを外に出すと、ボールを蹴ったチームのラインアウトになるよ。

タッチラインと言うぐらいで、ボールやボールを持っている選手の体が線に少しでも触れると、ボールは外に出たと見なされるよ。


その6ラグビーのグラウンド②インゴール・ゴールライン

ゴールポストが置かれているラインを「ゴールライン」と呼び、その先のエリアを「インゴール」と呼ぶよ。インゴールに攻撃側のチームがボールを置くと、トライになるよ。逆に守備側のチームがボールを置く場合は、2パターンに別れるよ。

1. 守備側のチームがインゴールにボールを持ち込んでボールを置くと、攻撃側のチームのスクラムで再開になるよ。
2. 攻撃側のチームが持ち込んだりキックしたボールを守備側のチームが置くと、守備側のチームのドロップ・キックで再開になるよ。

その6ラグビーのグラウンド③デッドボールライン、タッチインゴール

ゴールラインの奥にひかれていて、「デッドボールライン」と「タッチインゴール」と「ゴールライン」に囲まれているエリアが「インゴール」になるよ。
1. 蹴ったボールがデッドボールラインやタッチインゴールを超えると、ボールを蹴った地点で相手ボールのスクラムとなるよ。
2. 攻撃側のチームがトライをできずにデッドボールラインやタッチインゴールを超えてしまうと、相手ボールのスクラムになるよ
3. 守備側のチームのボールがデッドボールラインやタッチインゴールを超えても、相手ボールのスクラムになるよ。
これらの点から、デッドボールラインやタッチインゴールからボールを出してしまう事はなるべく避けないといけないよ。

その6ラグビーのグラウンド④22mライン

ゴールラインの22m手前にひかれる実戦のライン。このラインの内側(ゴールライン寄り)のエリアでのプレーは、トライの可能性も高くなるから目を離さないで観ていてね。
このラインについては3つの事を説明するよ。










その6ラグビーのグラウンド④(a)ダイレクト・タッチ

このラインの外側(相手陣側、前側)で蹴ったボールが、直接(バウンドせずダイレクトに)タッチラインを超えると、ボールを蹴った位置に下がって相手ボールのラインアウトとなるよ。(ただし、ペナルティ・キックの時は例外)

その6ラグビーのグラウンド④(b)50:22(フィフティ・トゥエンティトゥ)

自陣(真ん中のライン(ハーフウェイライン)よりも後側)から蹴ったボールが、バウンドしてから相手22mラインの奥でタッチラインを超えると、ボールを蹴ったチームのラインアウトでプレー再開となるよ。

その6ラグビーのグラウンド④(c)マーク

相手が蹴ってきたボールを、22mラインよりゴールライン寄りで「マーク」と叫びながらボールを取ると、一度プレーが止まりボールを取った選手のキックでプレー再開となるよ。

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その7 ラグビーのルール
《アドバンテージ》

その7アドバンテージ①アドバンテージ

一方のチーム(青チーム)がボールを前に落としたり(ノックオンと言うよ)ペナルティを犯したりした後、もう一方(しましまチーム)が有利な状況である場合、レフリーはプレーを継続させるんだ。
アドバンテージのルールが適用される場合、しましまチームの方にに手を上げ(肩の高さまで)、口頭でも「アドバンテージ」と言うよ。

その7アドバンテージ②アドバンテージの終了

ノックオンやペナルティをしたチームの相手チーム(しましまチーム)が、ボールを失ったり後退すると、アドバンテージの適用は終了し(レフリーは「ノー・アドバンテージ」と言う)、 ノックオンであればしましまチームのスクラム、ペナルティであればしましまチームのペナルティ・キックとなるよ。

その7アドバンテージ③アドバンテージの解消

ノックオンやペナルティをしたチームの相手チーム(しましまチーム)が、ボールを保持し前進しながらプレーを継続すると、レフリーが「アドバンテージ・オーバー」と言ってアドバンテージが解消され、スクラムやペナルティに戻る事は無くなるよ。

その7アドバンテージ④アドバンテージ時のプレー

アドバンテージが適用されると、ボールを持っているチームはたとえボールを失っても自分たちのボールでプレー再開できるので、キックでのパスや、ドロップ・ゴールなどリスクがあるイチかバチかのプレーをする事もできるよ。

レヴズの解説

<ノックオン時のアドバンテージ解消>
・青チームがノックオンをした時、しましまチームがボールを保持し前進できると、比較的早いタイミングでレフリーはアドバンテージを解消するよ。
・青チームがノックオンすると本来はしましまチームのスクラムになるので、しましまチームがその場からボールを持って前進しながらプレーを継続できると、すぐにアドバンテージが解消するんだ。

<ペナルティ時のアドバンテージ解消>
・ペナルティのアドバンテージは、ノックオンと違って、スコアしない限り解消されることはあまりないよ。
・青チームがペナルティをすると本来はしましまチームがペナルティ・キックで大きく陣地を稼いだり、ペナルティ・ゴールを狙えたりするので、それらと同等のプレーが発生しない限りアドバンテージが解消される事はないんだ。

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その8 レフリーのしぐさ

ここでは、レフリーの様々なしぐさの内、
ラグビーを観戦する上で知っておきたい特に大切なしぐさを紹介するよ

その8レフリーのしぐさ①トライ

レフリーが長い笛を吹きながら、腕を真上に挙げるのがトライだよ。
※場所・状況によってはペナルティと間違えやすいけど、トライの時は腕がより真上に挙げられるよ。

その8レフリーのしぐさ②ゴール

プレースキック(コンバージョンゴールおよびペナルティゴール)の時、ゴール裏のアシスタントレフリーがフラッグを振り上げるとゴール成功だよ。
※ドロップゴールの場合は、トライと同じしぐさになるよ。

その8レフリーのしぐさ③ペナルティ

プレー中にペナルティがあった時は、レフリーは笛を吹きながらペナルティ・キックが与えられるチームの方に腕を高く挙げるよ。




その8レフリーのしぐさ④アドバンテージ

プレー中にアドバンテージが適用された時は、レフリーはアドバンテージが与えられているチーム側に腕を真横に挙げるよ。
※しぐさだけでは、ノックオン時のアドバンテージかペナルティ時のアドバンテージかは分からず、レフリーは口頭で何のアドバンテージかをコールしているのが一般的だよ

その8レフリーのしぐさ③スクラム

ノックオンやフォワード・パス等でスクラムとなる時、レフリーは短い笛を吹いてマイ・ボールとなるチーム側に腕を真横に挙げるよ。
※しぐさはアドバンテージと同じだけど、笛を伴う場合はプレーが止まりスクラムとなるよ。

その8レフリーのしぐさ④タッチ

ボールがタッチラインの外に出た時は、アシスタントレフリーは片手でフラッグを振り上げて、もう一方の腕をラインアウトでマイ・ボールとなるチーム側に真横に挙げるんだ。
※この仕草は、ラインアウトが行われる場所で行われるよ。

その8レフリーのしぐさ③スクラム

色々な理由でフリーキックとなった時は、レフリーはフリーキックを与えられたチームの方に肘を曲げて腕を挙げるよ。

レヴズの解説

ラグビーのレフリーのしぐさの特徴として、その後にボールを保持するチームの方に腕を挙げるんだ。サッカーやバスケットボールだと、その後の攻撃方向に腕を挙げるので、この点は覚えておくと良いと思うよ。

スタジアムで試合を見ていると、ボールの近くで何が起きているか分かりづらい事もあるけれど、レフリーのしぐさを見ていると何が起きたかが大体分かるよ。

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その9 TMO(ティーエムオー)

リーグワンの試合やラグビーワールドカップでも
運用されているビデオ判定「TMO」について説明するよ。

その9TMO(ティーエムオー)①概要

「TMO」はTelevision Match Officialの略。ビデオ判定システムの名称でもあり、ビデオ判定を担当する審判員の呼称でもあるよ。 TMOの運用は2001年から始まっていて、もう20年以上行われているんだ。 サッカーも2016年から「VAR」(※Video As-sistant Refree)が運用されているけれど、サッカーの運用開始時はラグビーでの運用が参考にされていたよ。

その9TMO(ティーエムオー)②判定スコープ

TMOは以下の場面の判定時に利用されているよ。(2023年5月現在)
・トライ(ボールを地面に置けているか)の確認
・ゴールキック成功の確認
・トライ前のプレーの有効性確認
・不正なプレー(一時退場や退場に値するようなプレー有無)の確認

その9TMO(ティーエムオー)③実際の運用

フィールド上で判定が確認できない場合、レフリーがTMOの適用を宣言するよ。レフリーが両手でテレビのスクリーンを表すように四角形を描いたら、それはTMO適用のしぐさだよ。

レヴズの解説

レフリーがフィールド上で判定をしても、TMO担当審判員が映像を確認してからTMOが適用される場合があるよ。
その場合、一度下された判定が覆ってしまったり、覆らなくても間延びしてしまったり、観てる側からするとモヤモヤするかもしれないね。
プロスポーツはエンターテイメントでもあるから、判定の正しさと観てる楽しさが両立するよう運用ルールがより洗練されると嬉しいね。

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その10 HIA/脳しんとう対策

コンタクトスポーツであるラグビーでは、頭部への衝撃により脳しんとうが発生してしまう時がある。
なので、「HIA」(※Head Injury Assessment。直訳は、頭部負傷評価、の意)という規定により、安全対策が年々強化されているよ。

その10HIA/脳しんとう対策①脳しんとう

頭部への衝撃による脳しんとうは、頭痛や嘔吐、意識障害を引き起こすけれど、適切な処置がされなかったり、脳しんとうが繰り返し起きてしまったりすると、さらに 重い後遺症につながる可能性があるんだ。
選手自身が体感していない場合もあるから、適切に脳しんとうの状況を判定する必要があるよ。

その10HIA/脳しんとう対策②試合中のHIA

試合中、頭部に強い衝撃が加わった選手には、脳しんとうの状況の評価(HIA)を必ず実施しないといけないよ。
HIAの対象となった選手は、一時交代という形でフィールドから出て、ドクターの評価を受ける必要があるよ。
一時交代の時間は12分までで、その時間内にプレー再開OKと評価されなければ、交代が確定となるんだ。
※ラグビーでは出血時も一時交代が可能となるよ。

その10HIA/脳しんとう対策③HIA対象の判定

リーグワンやラグビーワールドカップでは、HIA対象確認用に映像ツールが使用されているよ。選手の頭部に強い衝撃が加わった可能性があるプレーを、ドクターが的確に確認できるようになっているんだ。
※たまに選手が自覚していなくてもHIA判定となる事があるのは、このためだよ。

レヴズの解説

HIAの結果でプレーの許可が出ないと、選手は試合に戻れない。これは開始1分でも起り得るし、実際に起ると選手自身もファンも残念に違いないけれど、選手の健康・安全が一番に思って受け止めてね。

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その11 ラグビーのルール《タッチ》

ボールやボールを持った選手がタッチラインやタッチラインの外の地面に触れると「タッチ」と判定されるよ。タッチラインに触れた場所や越えた場所でラインアウトとなり、ボールを保持していなかったチームがボールを投げ入れるんだ。
ただし、いくつか例外があるので、説明するね。

その10タッチ①ペナルティ・キックのタッチ

ペナルティで与えられたキックをタッチに蹴り出すと、蹴りだしたチームのボールでラインアウトとなるよ。


その10タッチ②ダイレクト・タッチ

自陣の22mラインから相手陣側(外側)に前進した後のキックが、直接(バウンドせずダイレクトに)タッチラインを越えると、ボールを蹴った位置で相手ボールのラインアウトとなるよ。(ただし、ペナルティ・キックの時は例外)

その10タッチ③クイックスロー

通常はラインアウトでプレー再開となるけれど、ボールが出た後すぐにボールをグラウンド内に投げ込んでプレー再開する事もできるよ。ボールがスタンドに入ったり、出場中の選手以外の人に当たるとクイックスローは許可されないよ。

レヴズの解説

「タッチ」の後に、どちらがボールを保持しているか、どの位置からボールを投げ入れられるか、はプレー全体に大きな影響を与え試合の流れを決める事もあるよ。 どちらのボール、どの位置でラインアウトになるかは、アシスタントレフリーのしぐさをみると良く分かるよ。(参考:「その8 レフリーのしぐさ ⑥」

※「その6 ラグビーのルール《グラウンド》 ④-(b) 50:22」もタッチにおける例外なので、チェックしてね。

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その12 代表資格

現在は広く知られ始めているけれど、 ラグビーでは国籍を有していなくても各国の代表選手になれるんだ。
その点について説明するよ。

その12代表資格①出生地

自分が生まれた国の代表選手になる事ができるよ。

その12代表資格②親や祖父母の出生地

自分でなくても、親や祖父母が生まれた国であれば代表選手になる事ができるよ。

その12代表資格③居住期間

プレー直前に連続して5年間、もしくは合計10年間その国に居住していると、代表選手になれるよ。
※2021年12月31日までは、連続居住は3年間で良かったけれど、現在は5年間に延長されたんだ

その12代表資格④2か国でのプレー

以前は、一度ある国(A国)の代表選手になると他国での代表選手としてプレーはできない時があったんだ。でも、現在は別の国(B国)で①~③のどれかに該当してA国代表 としてのプレーから3年以上経過すると、B国の代表選手としてプレーできるよ。

レヴズの解説

リーグワンでは、①②③に該当して日本代表資格を持つ外国籍選手も、外国人枠から外れてプレーする事が可能なんだ。
また、フランスで行われるラグビーワールドカップ2023では④のルールが適用されて、元々ニュージーランド代表やオーストラリア代表だった選手が、 トンガ代表やサモア代表としてプレーしたりするよ。

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その13 BIG PLAY

ラグビーで一番盛り上がるのはトライやスコアの場面だけど、
他にもあるファインプレー、盛り上がるプレー、
流れを変えるプレー、拍手を送りたいプレー、
「BIG PLAY」を紹介するよ。

その13BIG PLAY①スクラムWin

スクラムで相手チームを押す事ができると、押されたチームはスクラムを崩したりペナルティを犯してしまう。 ペナルティを得ると、キックで陣地を挽回したり、ゴールを狙ったり、ラインアウトからトライを狙ったりもできる。 なので、スクラムに勝つ事はとても価値ある事なんだ。
スクラムでの相手ペナルティは、スクラムが強い事の証。フォワードの選手を最大級の拍手と声援で讃えよう!


その13BIG PLAY②ジャッカル成功

「ジャッカル」とは、タックルして相手が離そうとするボールを奪う事。 タイミングや技術、体の強さ、そして勇気が求められ、ディフェンスにおいて最も価値あるプレーの一つだよ。
ボールをきれいに奪う時も、ジャッカルしようとした事で相手がボールを離さないでペナルティを犯した時も、ジャッカル成功と言えるよ。
ディフェンスからアタックに一気に形勢逆転。大きな歓声でさらに選手を後押ししよう!

その13BIG PLAY③ハイボールキャッチ

高く蹴られたボール(ハイボール)を空中にジャンプしながら相手と競り合い、そしてキャッチする。 接触を恐れない勇気、タイミングよく高く飛ぶジャンプ、そして回転する楕円球をキャッチするスキルが求められる、フルバックやウイングの選手の見せ場だよ。
ハイボールに弱いと徹底的に狙われて相手の前進を許してしまうけど、強いとマイ・ボールにできるし相手の攻撃オプションも奪う。 見事なキャッチを見せてくれたら、大きな拍手と「ナイスキャッチ!」を忘れずにね!

その13BIG PLAY④モール停止

ラインアウトの後やタックル後に起こるモール。 相手ボールのモールのディフェンス時、相手を押し倒したりボールに絡んだりして相手がボールを外に出せないと、「モール停止」となりディフェンス側のスクラムで再開となるよ。
これも、ディフェンス時にボールを奪い返せるプレー。特に自陣ゴール前で相手チームがトライを狙って組んできたモールを停止させる事ができたら、最高のディフェンスの瞬間だよ。 選手と一緒に雄叫びを上げて、ONE REVSになろう!

その13BIG PLAY③ラインブレイク

ボールを持った選手がディフェンスラインを破って大きく前進するアタック時の「BIG PLAY」。
湧き上がるスタジアムでさらに大きな声援で選手をトライまで後押ししよう!





その13BIG PLAY④オフロード(パス)

そうは言ってもラインブレイクは簡単にはできない。 難しいラインブレイクのきっかけとなるプレーの一つがオフロード(パス)。 タックルされながら、不安定な状況でパスをしてボールをつなげるプレーだよ。 ディフェンスを食い付かせてからのパスになるから、パスを受けた選手はフリーになってラインブレイクできるチャンスが広がるんだ。
オフロードはボールを失う可能性もあり難しいプレーだけど、成功するとタックルされたと思いきやパスがつながり大チャンス。オフロードに大注目だ!

レヴズの解説

スコアシーンだけでなく、ボールを持ってのラン、タックルなど一つ一つのプレーにも十分に面白さが詰まっているラグビー。 中でも、皆に注目して欲しいプレーを紹介したよ。
なんで選手が盛り上がっているのか良く分からない場面、たまにあったよね。 これを見ておけば、これからはきっと選手と一緒にBIG PLAYの興奮を分かち合えるはずだよ。

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